近世史料編御當家末書(上)・(下)

 「御當家末書」は寛永9年に小倉15万石の大名となった小笠原氏にかかわる事蹟・系図などを編纂した史料である。編纂にあたったのは、江戸屋敷詰め系図方であった進五左衛門綱房であり、享和2年から文化2年にかけて編纂を進め、全15巻と余巻からなる本書を完成させた。
 諸記録類、諸書からの抄出、実際に作成した文書の控、聞書きなど、多様な記録からなる。系図方としての職務上の必要から、既存の正史類にもれた故事来歴をまとめようとしたものである。そのため、収録記事は当然に小倉時代以前の小笠原氏にもおよんでいる。
 内容は、小笠原家および一族の事蹟・系譜、幕府や寺社との関係、小笠原流として知られる礼式・弓馬兵法に関する記事などを中心とするが、それ以外にも小倉小笠原藩の藩体制整備、江戸屋敷の変遷、御家騒動など、藩政についての情報も含んでいる。