近代史料編三池鉱山年報

 三池炭鉱は古くから三池・柳河両藩によって藩営マニュファクチュアとして展開されて以来、日本最大の炭鉱としてわが国産業の発展に貢献してきた。
 同炭鉱は維新後の明治6(1873)年6月官収され、工部省鉱山寮の管轄の下に同年9月三池支庁が設置された。その後、工部省の廃止(明治18年12月)にともない同炭鉱は農商務省、ついで大蔵省へと転属し、明治22(1889)年1月1日付をもって三井組に払い下げられた。以後、三井のもとで経営された。
 「三池鉱山年報」は所轄官庁の「工部省年報」、「大蔵省年報」に対応する出先機関からの事業報告書としては稀有の史料である。同年報は官営期(明治6〜21年度)、第一次から第十七次まで編集されており、当時の三池炭鉱の全容を余すところなく伝えている。